1,000の用途を持つ、神秘の天然粘土。
ベントナイトは、数千万年前の火山活動から生まれた天然の粘土です。その極めてユニークな性質から「1,000の用途を持つ粘土」とも称され、私たちの暮らしや産業の根底を支え続けています。
アメリカの鉱床から世界へ広がった、その名前。
その名称は、米国ワイオミング州の「ベントン(Benton)」地域で、非常に良質な鉱床が発見されたことに由来しています。
以降、世界各地で産出される同様の性質を持った粘土を、総称して「ベントナイト」と呼ぶようになりました。現在では米国だけでなく、中国、ギリシャ、トルコなど世界各地に優れた鉱床が存在し、グローバルに採掘されています。
数千万年の地球の営みが創り出した、神秘のメカニズム。
ベントナイトは、今から数万年~数億年前の火山活動によって噴出した火山灰が、長い年月をかけて変質(風化)したことで生まれました。
海底や湖底に深く堆積した火山灰が、地球内部の熱や圧力、海水などの影響を受ける「続成作用」と、地下から湧き上がる「熱水作用」という2つの大自然の営みを経て、独特の機能を持つ奇跡の粘土へと変化を遂げたのです。
驚異的な「膨潤性」と、多彩な機能。
最大の特徴は、水を吸収すると元の体積の何倍にも膨らむ「膨潤性(ぼうじゅんせい)」です。さらに、水に混ぜることで特有の粘りが出る「粘性」や、様々な物質をとらえる「吸着性」など、天然由来でありながら非常に優れたマルチ機能を持っています。
ベントナイトは天然由来の粘土でありながら、非常に優れた機能性を持つことが最大の特徴です。
驚異的なパワーの源、ミクロの「層状構造」。
ベントナイトの主成分である「モンモリロナイト」は、1847年にフランスのモンモリヨン地方で発見・研究されたことからその名がつきました。
ミクロの視点で見ると、ナノレベルの薄いシートが幾重にも重なった「層状構造」を形成しています。このシート自体がマイナスの電気を帯びているため、バランスを保とうとしてシートの隙間にプラスの電気を持つイオン(ナトリウムやカルシウムなど)を取り込みます。この特殊なミクロの構造こそが、水を吸って膨らむ「膨潤性」や物質を吸着する力の源となっています。
目に見えないところで、あらゆる産業を支える。
高い膨潤性・粘性・吸着性を活かし、ベントナイトは工業用から日常品まで、驚くほど幅広い分野で活躍しています。
・鋳造(自動車部品や産業機械の鋳型バインダー)
・土木・建築・ボーリング(地盤を支える安定液、漏水を防ぐ遮水材)
・ペット用品(吸水・消臭力を活かした猫砂)
・環境・農業(農薬の展着剤、土壌改良材)
・日用品・化粧品(塗料・インキの粘性調整、化粧品の吸着成分)
・食品・その他(ワインのオリを除去する清澄剤、陶磁器の原料)